Top / 定款認証・電子署名
株式会社・一般社団法人の定款認証
株式会社、一般社団法人を設立するとき、原始定款(最初に作成する定款)については、公証人の認証が必要になります。会社・法人設立後に、株主総会(社員総会)で決議することで定款変更することができますが、この場合には公証人の認証は必要ありません。
原始定款の定款認証にかかる公証人手数料は、1件5万円です。(手数料令35条)従来の書面で作成される定款には上記公証人手数料の他、印紙税4万円が必要ですが、電子定款であれば印紙税は不要となります。(※ 一般社団法人の定款については、印紙税4万円は電子定款であっても紙ベースの定款であっても不要です)
定款の認証に関する事務は、株式会社・一般社団法人の本店(主たる事務所)の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の所属公証人が扱うこととされています(公証人法62条ノ2)。管轄区域外の公証人が認証した定款は無効であり、この定款を添付して株式会社(一般社団法人)設立登記申請があった場合には、改めて管轄区域内の公証人の認証を得た定款を添えて登記申請をさせるべきであるとされています。
沖縄県に関しては、会社の登記を扱う法務局は、那覇地方法務局本局のみとなっていますので、公証人の管轄違いということは起こりえません。公証人役場は、那覇市と沖縄市にそれぞれありますがどちらの公証人役場で認証を受けても問題ありません。
定款認証に必要な書類(書面の場合)
定款認証の際に必要となる書類は以下のとおりです。
- 定款
- 発起人の印鑑登録証明書
印鑑登録証明書は、発行後3か月以内のものに限られます。 - 収入印紙
4万円の収入印紙を公証人保存用原本に貼付して消印します。消印は,発起人全員でする必要はなく、代理人でもできます。(電子認証の場合は4万円の収入印紙が不要です) - 代理人による嘱託の場合における委任状と代理人の印鑑登録証明書等
- 会社が発起人の場合においては、代表者の印鑑登録証明書のほかに会社の登記事項証明書
電子定款認証
電子定款とは、従前の紙で作成した定款を公証人に認証してもらうのに代えて、電子文書(Word、一太郎などのワープロソフトで作成された文書をPDF化したもの)を法務省のオンライン申請システム(システム変更の予定)を利用して公証人に認証を嘱託するものです。オンライン申請といっても、嘱託を送信するだけで、認証には公証役場まで出向く必要がありますので、手続軽減のメリットはそれほどありませんが、電子定款にすると、定款に貼付する収入印紙4万円が不要になるというのが最大のメリットです。
電子定款認証の印紙税4万円不要というのは、一見魅力ですが、個人が電子定款を作成するためには、PDF作成ソフト、電子証明書など10万円相当の費用をかけなければなりません。4万円の節約に10万円かけてしまっては無意味ですので、ご自身で定款認証の手続をする場合は従来の書面で作成する方法によることになるでしょう。
電子定款に対応できる行政書士等に依頼すれば、収入印紙4万円が必要なくなる上、手続も代行しますので、定款認証に関しては、ご自身でするよりも安くて楽です。当事務所も、電子定款に対応しておりますので、株式会社設立の際にはご依頼ください。
合同会社定款の電子署名
株式会社、一般社団法人の場合、設立時の原始定款は公証人の認証が必要ですが、合同会社の定款については公証人の認証は必要ありません。従来の書面で作成される定款には印紙税4万円が必要ですが、電子定款であれば印紙税は不要となります。
電子定款とは、従前の紙で作成した定款を公証人に認証してもらうのに代えて、電子文書(Word、一太郎などのワープロソフトで作成された文書をPDF化したもの)に電子署名したものをいいますが、個人が電子定款を作成するためには、PDF作成ソフト、電子証明書など10万円相当の費用をかけなければなりません。
ご自身で合同会社の定款を作成する場合は、従来の書面で作成する方法によることになり、4万円の収入印紙を貼付することになります。行政書士等の専門家に依頼すれば、収入印紙4万円が必要なくなりますので、報酬分を引いてもご自身で作成するよりも安く作成することができます。当事務所も、電子定款に対応しておりますので、合同会社設立の際にはご依頼ください。