こんにちは。
沖縄市の行政書士、酒井です。
当事務所は、会社の定款を電子定款で作成しています。
今となっては電子定款は当たり前になっていますが、私が補助者として士業の仕事に就いたときはまだ紙の定款しかありませんでした。
司法書士事務所の補助者で沖縄に来る直前に、2、3か月くらいオンラインでの登記申請をしているのを見ましたが、当時は申請システムも現行のものとは違いトラブルが多く、明日はオンラインで登記申請をやってみよう、ドキドキ・・と、肩に力が入るものでした。
それがいまや便利になったものです・・・って電子定款って便利ですかね?収入印紙4万円分を貼らなくていいくらいのメリットしかないような気がします。
そんな話はさておき、今現在、株式会社の設立のご依頼をいただいて、定款認証の嘱託手続きを進めているところなのですが、問題発生!!
私は定款への電子署名は住民基本台帳カードの納められた公的個人認証を使っていましたが、今年の3月でその電子証明書の有効期限が切れるので、マイナンバーカードに数日前に切り替えたところ・・・
電子署名ができない!!!
私のパソコンはwindows10で、アドビのアクロバットはバージョン9。
登記供託なんとかねっとで無料で配布されるプラグインSinged PDFで署名していました。カードリーダーライターもシャープの7年前に買ったもので、パソコン以外は随分と古いものを使っていましたが、住民基本台帳カードでは何の問題もなく電子署名し、登記供託オンラインシステム上での署名もできていました。
が、カードがマイナンバーカードに変わったとたん、エラーが出てうまくできなくなりました。まあ、そりゃ再インストールとかは必要だろうなと、説明を読みながら対応するソフトやプラグインを入れ直し、よし!大丈夫だろう!と再度チャレンジ。
がしかし、ローカルでPDFに署名しようとしてもうまくいかない。
ちゃんとアクロバットの古いバージョンに対応したSinged PDFも配布されているし、間違えてインストールしてないかは確認した・・・最新のSinged PDFはそもそも、アクロバットバージョン9には入らない。
カードリーダーライタがダメなのかな?とシャープのウェブサイトを見ると、
「Windows10では使えません!」
と書いてある。ドライバーもwindows8までしかない。ええ!でも、昨日まで住基カードならWindows10で動いたんだけどなぁ~と思い、ほかのところの設定を変えたり、長い時間かかってあれこれ試すも、署名の最後のところで「接続を確認」とか出る・・・
住基カードは使えたけれど、マイナンバーカードはうちのカードリーダーライターでは使えないんだという結論に達し、仕方なく、マイナンバーカードに対応と書かれた新しいカードリーダーライターを購入、接続して設定しなおし再チャレンジ!
同じ・・・なんでだ?
ネットで調べてもあまり情報はなく、政府のウェブも全然親切ではないし、ネット上をウロウロすること数時間、ある士業の方のブログに同じ現象が書かれていて、解決策は「アドビ アクロバットを最新のDCに変える」とあった。
ええ!そこ?一番お金がかかるところじゃないか!
アドビアクロバットDCは安いほうのスタンダードでも3万円超のソフト、まあ仕事だから買いますけど、政府は電子署名する環境を整えるのに数万円かかることについてどう思っているんだろう・・・
士業でない方が、「よし!株式会社設立を自力でやろう!」と思い立っても、ここでやる気が失せるはず。
その後もアクロバット9でできないかといろいろ調べると、アクロバットリーダーDC(無料のPDFヴューア)の署名でもできるようだ、ただ、アクロバットリーダーDCでICカード式のマイナンバーカードは使えませんけどね・・・残念。
アクロバットリーダーDCで、セコムトラストシステムとかのファイル式の電子証明書であれば署名できるようです。
一応行政書士は、セコムのほうが推奨なんですけど、アクロバットリーダーDCでマイナンバーカードを使った署名ができるようにしてほしいものです。
全然面白くない話ですが、同業者で住基カードを使っている方、マイナンバーカードに変えると、環境によっては署名できません。
「明日、公証役場だから、今日送っとこう」なんてタイミングで署名できないと焦りますよ。お気を付けください。
ではまた。
また、セコムの証明書を契約しようかなぁ・・・